商品名 | 重要美術品 太刀銘 古青江末次 越後国村上藩主 内藤家伝来 | ||
銘 | 末次 | 作者 | 備中国 末次 |
時代 | 鎌倉時代前期 | 伝来 | 越後国村上藩主 内藤家 |
指定 | 東京都教 15723号 昭和26年3月30日 | 鑑定書 | 重要美術品 |
価格 |
刃長 | 71.2糎 | 反り | 1.95糎 |
元幅 | 2.91糎 | 元重 | 0.6糎 |
先幅 | 2.05糎 | 鋒長 | 3.1糎 |
茎長 | 茎反り |
形状 | 鎬造、庵棟、身幅やや広めで、磨上げながらも反りやや深く、中鋒。 |
鍛
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板目に杢交り、処々流れごころあり、澄肌頻りに入り、地沸つき、鎬よりに備前風の映りあり、刃に沿っって筋状の映りが幾重にも立つ。 |
刃文 | 直刃調に互の目と僅かに丁子ごころの刃を交えて逆がかり、足・葉頻りに入り、匂い深く小沸よくつき、金筋かかり、匂口明るく冴える。 |
帽子 | 浅くのたれごころに先尖って返る。 |
彫物 | 表裏に棒樋、佩表は搔き通し、佩裏は搔き流す。 |
茎 | 磨上、先きり、鑢目・(旧)大筋違、(新)切り、目釘孔二。 |
説明 | 備中国青江派の末次は銘鑑に古青江から南北朝の貞治まで数工をあげている。この太刀は直刃調に逆がかる互の目と丁子ごころを交え、刃中逆足・葉が頻りに働き、小沸で匂口が冴え冴えとした出来で、地刃の比較的に地味な古青江中にあって、異色な存在である。姿は身幅が広めであるが南北朝期のものほど鋒が延びておらず、またそれらが匂口の締まった匂出来となるのに比してこれは匂い深く小沸がよくついている刃中の素晴しい働きなどから見て、時代は鎌倉前期と思われる。地鉄は板目が杢立って澄肌を交え、一派の特色が顕著に窺える。透かして見ると鎬下に備前風の映り、刃に沿って筋状の映りが波状に二重・三重にあらわれ一種の段映りを呈しているが、鎌倉末期から南北朝期の段映りはほぼ直状の映りであり、ここのところが大きな違いであると共に刃中の素晴しい働きにも格段の違いを見せている。地刃の出来も保存状態もよく、此の工の技倆の高さをよく示した青江中の優品である。 |