商品名 | 第34回 重要刀剣 荘司筑前大掾大慶直胤(花押) | ||
銘 | 荘司筑前大掾大慶直胤(花押) 文政6年仲春 | 作者 | 荘司筑前大掾大慶直胤(花押) |
時代 | 江戸時代末期 | 伝来 | |
指定 | 昭和63年4月14日 | 鑑定書 | 第34回 重要刀剣 |
価格 |
刃長 | 66.4㎝ | 反り | 2.0㎝ |
元幅 | 2.75㎝ | 元重 | |
先幅 | 1.9㎝ | 鋒長 | 3.3㎝ |
茎長 | 19.0㎝ | 茎反り | 0.1㎝ |
形状 | 鎬造、庵棟、身幅尋常、元先の幅差つき、重ね厚く、反り深くつき、中鋒。 |
鍛
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小板目肌つみ、処々杢交じり、地沸つき、細かに地景入り、幽かに映り立つ。 |
刃文 | 互の目に角がかった刃・丁子・尖りごころの刃など交じり、処々僅かに逆ごころがあり、あし長くよく入り、匂勝ち小沸つき、細かに砂流しかかり、金筋入り、総体に匂口うるみごころとなり、刃中明るく冴える。 |
帽子 | 乱れ込んで先尖りごころにやや深く返る。 |
彫物 | 表裏に棒樋を掻き通し、添樋を掻き流す。 |
茎 | 生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘穴二、佩表目釘穴より三字上げて茎中央(平地)に長銘と花押があり、裏に同じく目釘穴から四字上げて年紀がある。 |
説明 | 直胤は、安永7年に出羽国山形に生まれ、本名庄司「(荘司)箕兵衛(美濃兵衛)と称し、大慶と号した。文政4年頃に筑前大掾を受領し、嘉永元年に上洛して美濃介に転じている。彼は若年の折に江戸に出て、水心子正秀の門に入り、後に、師と同様に秋元候に仕え、細川正義と共に水心子門下の逸材となった。水心子入門の時期については明らかでないが、彼が23才の時の作刀に「庄司直胤 寛政13年正月日」の銘があることから、これより2,3年前の寛政11,2年頃と推定っされ、文化初年頃に独立したと考えられる。安政4年5月7日、75才で没している。この刀は、直胤が最も得意とした備前伝の作柄であり、角がかった刃が目立ち、しかも処々逆ごころが見られるところなどから長船刀工、就中、景光・兼光を狙ったものであろうか。殊に刃中が明るく冴えた出来口で、彼の特色がよく示された典型作であり、同作中の優品である。 |