商品名 | 第14回特別重要刀剣(一ッ葉葵紋)主馬首一平藤原朝臣安代 享保12年3月吉日於薩刕給黎郡作之 | ||
銘 | 主馬首一平藤原朝臣安代 | 作者 | 薩摩国主馬首一平安代 |
時代 | 江戸時代中期 | 伝来 | 阿波国蜂須賀家伝来 |
指定 | 平成8年5月29日 | 鑑定書 | 第14回特別重要刀剣 |
価格 |
刃長 | 76.9㎝ | 反り | 1.5㎝ |
元幅 | 3.0㎝ | 元重 | |
先幅 | 2.2㎝ | 鋒長 | 3.8㎝ |
茎長 | 23.2㎝ | 茎反り | 0.1㎝ |
形状 | 鎬造、庵棟、身幅やや広く、元先の幅差あまり開かず、鎬高く、反り浅めにつき、中鋒。 |
鍛
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小板目肌よくつみ、地沸厚くつき、地景いる。 |
刃文 | 中直刃浅く湾れごころをおび、匂深く、荒目の沸厚くつき、部分的に黒く地へこぼれ、金筋・沸筋かかる。 |
帽子 | 直に大丸、沸崩れごころとなる。 |
彫物 | |
茎 | 生ぶ。先栗尻、鑢目檜垣、目釘穴一、佩表鎺下棟寄りに一ツ葉葵紋と、目釘穴の下に同じく長銘があり、裏は目釘穴の下二行にわたって年紀と作刀地銘がある。 |
説明 | 一平安代は通称を玉置小市といい、一平安貞の長男として延宝8年に生まれた。初め父について鍛刀の技を修め、後には大和守安国にも師事したといわれる。享保6年八代将軍吉宗の命により、同国の正清と共に召し出されて江戸御浜殿で作刀、その技量を認められて幕府より茎に一葉葵紋を切ることを許るされた。さらに江戸よりの帰途、朝廷より主馬首に任ぜられている。彼は正清と並ぶ薩摩新刀の双璧であるが、正清がのたれに互の目・尖り刃等を交えた変化のある乱れ刃を得意とするのに対し、安代は穏やかなのたれ調の直刃を焼いて特色を示している。この刀は、地鉄は小板目肌が極めてよくつみ、刃文は中直刃調、沸が荒くつき、いわゆる薩摩の芋蔓と称される沸筋がかかるなど、一平安代の典型的作風をよくあらわしている。身幅が広く手持ちの重い豪壮な体配がよく、匂口は至って深く、光の強い沸が厚くつき、地刃共に明るく冴えた同作中の優品である。 |